ブルーボトルコーヒー、出店を支える人材育成（3ページ目）：日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/080500410/?P=3&ST=smart
　また、店舗を顧客が訪れたときに感じるコーヒーの味や接客サービス、店の雰囲気などの“体験”の質を重視しており、その充実を図るための人材育成にも力を入れている。
ブルーボトルコーヒーでは、無理な出店よりも人材育成を重視して、着実な成長を目指す。

　研修には、大幅な時間を費やしている。まず、トレーニングラボと言われる本社の研修施設で、約40時間のトレーニングを受ける。
コーヒーの実から一杯のコーヒーになるまでの工程や歴史などの知識と、コーヒーをいれる技術を舌と体で覚えていく。
それから店での研修にうつるため、他社でバリスタ（コーヒーをいれる人）の経験があっても研修期間として3カ月、未経験者では6カ月以上かかるのが通例だ。

　こうした研修の仕組みは、トレーニングマネージャーを務めるマイケル・フィリップ氏が2014年に入社してから、築かれたものだ。同氏は世界のバリスタチャンピオンとなった実績を持つ。

　さらに最近では、コーヒーをいれる技術だけでなく、ホスピタリティー（おもてなし）に力を入れた教育を進めている。
ホスピタリティーについて、ブルーボトルコーヒーでCPO（最高人事責任者）を務めるジェバン・スー氏は、接客だけではなく、一緒に働く同僚に対する姿勢も含まれると強調する。

　「新宿に店をオープンするにあたり、バリスタ全員を集めて1日トレーニングをしました。フィードバックトレーニングというもので、
何かあったら、どんな立場であっても、一緒に働くメンバーにフィードバックする重要性を知らせるものです。相手に難しいことを伝える場合に、どんなタイミングで伝えればよいのか。
自分がうまくできたことで満足していてはダメで、働いている人全体で雰囲気や土壌を作っていかなければならないということです」

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